拝啓、母上
3月31日も、もう終わりです。
今年度ももう終わりか〜。
私は今年の三月に大学を卒業し、埼玉県にある実家から地方のベンチャー企業へと就職しました。
会社に入った経緯は今回は書きませんが、様々なことを感じ、自分なりの回答が今のベンチャーで働くということでした。
地方で就職すると両親に言ったのは、三月前半のことでした。
母親は驚いていました。
そして、いつも以上に家にいる時は話をして、料理の方法や、家事などについて口うるさく言うようになり、引越しの日が近づくにつれ、母からのアドバイスは増えて行きました。
あ、今更ですが、うちの両親は離婚してます。
高3の3月、大学入学の前に離婚してからは、母親の元で過ごしました。
そんなこともあってか、明らかに、母親の自分に対する態度は変化していきました。
当初、引越しは1人でやるから問題ないと母に言っていたものの、絶対について行くと言って聞かないので、飛行機を2人分とりました。
当日、羽田へ行く地下鉄に乗った時に、大きなカバンを持っていたから、隣同士の席に座らなかったよね。
羽田までの乗り換えは自分で調べられるのに、わざわざ俺にラインしてきたよね(笑)
何度も地下鉄でスタンプ送ってくれたよね。
飛行機のなかで、子供みたいに離陸の瞬間にはしゃいでいたよね。俺の写真撮ってくれたよね。
新居についてからは大忙しだったね。
家電がついて、引越しの荷物がとどいて、ガス、水道、その他の業者が一気に来たね。
少し買い物したら夜になってたよね。
引越し用のダンボールに、スーパーで買った惣菜と、母と私の大好きな、キリン一番搾りを2人で飲んだよね。
何枚も写メを撮ったよね。2人とも映りは悪かったけど。
お風呂で、離れるのが寂しくて泣いて、のぼせちゃったよ。
夜、布団が一枚しかないし、敷き布団を買っていなくて、硬いマットレスに2人で寝たね。
小学生ぶりだって笑ってたよね。
2時間くらい寝ずに他愛ない話をしたね。
神様、お願いだから時間を止めてください、なんてお願い事をするのは、最初で最後だよ、絶対に。
気づいたら、次の日になっいた。
母親と過ごす最後の日。
最後じゃないんだけど、最後の日。
朝から買い物に行って、新居も大分片付いたよね。
あぁ、もう、記憶が薄れて来てしまったよ。
たった一週間前のことなのに。
母親との大切な時間の記憶なのに。。。
あっという間に、飛行機の時間になって、帰る時間になったよね。
帰りぎわ、レンタカーに乗る前"頑張れよ"って言って握手したこと。
お母さんの目はとても潤んでたこと。
そのあと抱き合って、2人で泣いたこと。
絶対に忘れない。
引越しする土日は雨予報だったのに、全然雨が降らなくて、神様が待ってくれてたのかもしれないね。
空港に無事に着くかすごく心配で、誰かを家から送り出す、親の気持ちが少し理解できたよ。
プレゼントでくれた3年間の卓上日記と、置き手紙、ちゃんと読んだよ。
辛くても、逃げ出したくても、下は絶対に見ないよ。
お母さん、好き。大好き。愛してる。
俺のこと産んでくれてありがとう。
俺のこと愛してくれてありがとう。
お母さんが、離婚してしまったこと、それで俺に影響がなかったかすごい気にしてたこと知ってるよ。
影響はすごいあったよ。
でもね、俺は、お母さんとお父さんが2人で決めたことだから。2人がそれで納得したならば、全部受け入れられるから。
血が繋がってるって、本当にすごいね。
愛って、すごいね。
今まで本当にありがとう。
そして、これからもよろしくね。
俺はここで強くなって、必ず東京に戻るよ。
普段は天邪鬼で、反抗的な態度とってしまうから、ブログに書くことにしたよ。
この気持ちが、あなたに届きますように。
息子より